ラグジュアリーブランドに興味があるけど、どんな業界なのか未知なので知りたいと思っている方はいませんか?
この記事ではあまり実態を知られていない、外資系ラグジュアリーブランドのオフィスでの仕事やカルチャーなどについて筆者の体験を元にご紹介します。
Contents
業務全般について
クリエイティブで華やかな仕事?
ファッション業界でクリエイティブかつ華やかな仕事がしたいと思っている人は多いのではないでしょうか。
かつての私もそうでした(笑)。しかし、実際のところはう〜ん。Yes and Noかなあという感じ。
扱う商材が高級ブランドの商品ですし、マーケティング業務では芸能人やモデルなどとお仕事する機会もあり、華やかな部分はもちろん華やか。
しかしあくまでも仕事の目的は売上に繋げること。本国で決定されたことをローカライズすることが多いので、クリエイティブな側面はそれほど多くないかもしれません。
マーケティング職は割と忙しめ
ブランドや職種にもよるかもしれませんが、この業界のマーケティング領域の仕事は、割と忙しいと思います。残業はよくあります。
ファッションブランドは新作の発売の頻度が高く、その都度マーケティング担当はキャンペーン施策やイベントを行います。
なので常に動きがあるイメージですね。特に大きなイベント前は大忙しで準備を進めていきます。
ただ忙しいときとそうでない時の波はあります。流れを掴んで一度慣れるとメリハリをつけて働けるようになります。
どんな人が働いているか
マーケは職人気質の人が多い印象
個人的な意見ですが、この業界のマーケティングコミュニケーションの仕事に就く人は職人気質の人が多いと思います。まるでラグジュアリーブランドの非常に高品質な商品を作る職人のように!
まず非常に細やかな作業が得意な人が多いと思います。
そして、Noをはっきり言える人が多いです。
これらは、両方ともブランドイメージをコントロールし大切なブランド価値を守っていく上でとても重要なスキル。
例えば、お客様や一般の人の目に触れるファッション雑誌の記事掲載や広告についてチェック。校正チェックはもちろん入念に一文字一句チェックします。
また雑誌掲載の依頼を受けた際、並びブランドがイマイチだったりスペースが十分ではなかったり、着用モデルのイメージがブランドと少しても一致していなければ絶対に即Noと言います。
この業界に入りたての頃の私は、マーケティング部の上司や同僚を見て、職人技のようなそのスキルに圧倒されました。今では少しは私もこのスキル身についたかな…。
帰国子女はいる
帰国子女多いと思います。けれど全員が帰国子女ではありません。英語が苦手な人もいます。
ただ、本国との連絡を頻繁に取るので、そこで問題なく英語が使えるレベルの英語力は必須です。
女性が多く活躍している
他の業界よりも女性が大活躍している業界であることは間違いありません。ディレクターや日本支社の社長でも女性がたくさんいます。本国含めて、女性が90%というブランドで働いたこともあります。
もちろんワーキングママもたくさん。女性が多いので時短勤務などの制度も整っており、皆利用しています。
どの業界でも恐らくそうでしょうが、仕事と育児の両立はハードそうなのは確か。仕事も家庭も両方をこなす彼女たちを見て私はいつも尊敬します。
カルチャーについて
日系アパレルと外資アパレルの違い
私は日系アパレル企業で働いたことがないので実際に比較はできませんが、外資系はドライな部分が多いことは事実です。
日系アパレルではあまりなさそうなこと、例えば肩叩き(=解雇)に近いことはよくあります。
リストラやポジションクローズ(=組織変更など何らかの理由によりそのポジションが削減されること)で退社せざるを得ないことはよくあります。
これまで勤務していた外資系ラグジュアリーブランドでこのような経験をした人を何人も見たことありますし、実際私も組織変更により会社都合の退職をしたことがあります。
最初とてもショックでしたが、今では外資系に解雇はつきものだと捉えることができています。
気になるお給料について
商品は高いがお給料は….?
たまにですが、商品も高いのだしラグジュアリーブランド業界は高給だと思われることがあります(笑)。
確かに日系アパレルと比較すると高いようです。
しかし、ブランドやポジションにもよりますが、他業界の外資系企業と比較すると決して高くはないと思います。
よく「外資系に転職して給料大幅UPに成功!」などと聞きますが、ラグジュアリーブランド業界のお給料はそもそもベースがそこまで高くないし、あくまで私の体験談からの話ですが、入社前のお給料を元に決められるのでアップはしますが、大幅アップは期待できないかもしれません。
私の場合、残念ながらそんな大幅アップはしていません(涙)。しかし新卒で入社した日系中小企業の時代のお給与よりも現在は2倍以上にはなっています。当時が本当に薄給だったのですが…(汗)。
ラグジュアリーブランドで働くのは楽しい!
もちろんハードなことやストレスに感じることも多々ありますが、なんだかんだこの業界で働くことは面白いと私は思っています。
世界トップレベルのクリエーション、美しいものに触れながらお仕事をすることは、掛け替えのない経験です。
そんな経験をしながら日々成長することができていることに感謝しています。